はいさい!こちら呉人☆
俺のマストTV番組、「情熱大陸」で挟土秀平を見てからのファンで、そして、これから始まる神奈川のお寺の内装で、左官壁をふんだんに使う予定もあって、勉強がてら行ってきました。
しかも挟土秀平本人が個展会場にいるタイミングでした。
写真撮影禁止ということもあって作品の写真はアップできませんが、どの作品も実に美しく繊細なものばかりで、それは「左官」という概念をはるかに超越したものばかりでした。
「これどうやって作ったんじゃろう」「これが壁一面になったらどんな空間になるんじゃろう」とか考えながら作品達をまじまじと見ていると、挟土秀平がおもむろに「お前左官か~?」と声をかけてきました。
「いえ、設計士です」
「そんなにまじまじ見るなや、脳裏に焼き付けすぎると真似しかできんくなるぞ」
「え、えぇ」
「俺はいつも孤独の環境を自分で作り、誰にも左官を教わることなく、自分を信じては自分に絶望しながら、その繰り返しでここまでやってきた、教わったのは自然界からだけだ、何かに感動したらすぐに独りになれ、そしてヘコめ」
こんなことを言われました。
たしかに挟土秀平の作品はどれも繊細で美しいものばかりでしたが、どこか苦しく寂しげな雰囲気も感じました、あぁ、じゃけんか~と納得しました。
言うとおり、自分のかっこいいという思うものを自分のツールで作り上げていくことを「ものづくり」と言うのかもしれんけど、俺は絶対に「もの」は一人では作れないと思っとる。
挟土秀平の言うとおり、アーティストたるもの、孤独を恐れていては何も生み出せないという哲学は確かに正しいとは思うけど、宮崎駿の「ラピュタ」も、坂本竜馬の薩長同盟も、決して本人一人では成し遂げられなかったことばかり。
正しい、かっこいいと思うことを、いかに多くの人たちと気持ちを共有できるかが「ものづくり」を何倍も楽しくさせる秘訣だと思うのです。
でも挟土秀平のインパクトは間違いなく「本物」でした。
その後、早速神奈川のお寺に入り、すでに始まっている現場の様子を伺いに。
ホールとなるスペースの「版築壁」の試作品ができあがっていました。
型枠をつくって、そのなかに土と砂と石灰とセメントを混ぜたものを入れ棒でツキツキ、それを何回も繰り返して高さを出していく工法です。
いい感じでしょ☆
今回の現場の棟梁ヒロさんと、彼女の女大工アヤちゃんのツーショット。
見つめ合っちゃって仲のよいこと♪
この二人と俺はやっていくんじゃけど、、、。
毎日ご馳走様ですよ、きっと。